3:意識

ぶちこを好きになったというか
気になったのは、夏ぐらいだったかも。
夏、実家に帰っていたぶちこを特に
いなくて淋しいっとまで思っていなかった。
その前に部活の練習に真っ直ぐだったかも。
でも部活の合宿の時だ。
地方の合宿所だったので、私は東京から
ぶちこは実家から行く事になった。
お互い顔を合わせるのは1ヶ月振りくらい。
先輩から部屋に案内されて、そこにぶちこがいた。
最後に会った時より、髪の毛が伸びて
お姉さんっぽくなっているぶちこを見て
嬉しかった。と同時に恥ずかしかった。
いつもそうだったんだけど
久しぶりに会う親しい人には、どうも
声をかけるのが少し気恥ずかしい。
でも、言葉を交わして、すぐそんな事は忘れ
一生懸命、殆どぶちこにひっついて話した。
(あれは最早犬だったと思う…)

一方、粘って聞いた話、
ぶちこの方は私が9月頃、別の子と二人で遊んだ時に
なんかもやもや…という感じだったらしいです。
お互いなんとなく意識していたのだと思う。
でも私の気持ちが友達以上の好きかは
私自身は見分けがついていなかった。

女子校時代から、友人への好きと
別の好きなのかが分からない事がよくあったからだ。

秋頃くらいから、二人でよくお酒を飲むようになった。
当時の二人は自分の酒量がイマイチ分からなくて
今よりも飲んでた(気がする)。
酔った勢いで抱きついたり
酔った勢いで生胸触ったり(笑)
実は私、意識あった時もあったりなかったり……。

ぶちこは飲んだ次の日の記憶は大抵うろ覚えだから
きっと忘れてる事も多いだろうけど
抱きついてもらえる事にドキドキしたり
次にお酒を飲んだら、何が出来るだろうと考えたり。

好きだって気付くまでもうちょっとのところ。